7-2. 選択マーカー
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1) マーカーの意義
選択マーカー(あるいは単にマーカー)
すべての細胞に常にDNAが等しく導入され、またすべてのベクターDNAに等しく目的DNAが挿入されるわけではないため、DNA導入細胞を検出するための目印となる遺伝子をベクターなどに組込ませておく必要がある
目的により2つに大別される
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ベクター導入マーカー
ベクターが細胞に入ったことを知るためのマーカー
ベクターにとって必須
DNA組込みマーカー
インサート組込みの成否を知るためのマーカー
マーカー遺伝子はインサート組込み部位に重複あるいは隣接して置かれる
大部分のDNA組込みマーカーは、インサートがマーカー遺伝子内部に入ると遺伝子が破壊される、挿入破壊あるいは挿入失活という使われ方をする
マーカーは目的や生物種によって多種多様で、例外もあるが、原核生物用、真核生物用と限定して使用される
memo: 挿入DNAがマーカーになることもある
組込まれた遺伝子がマーカーとなる場合がある
マーカー獲得という形式で、発現クローニングの1つの手法
2) 検出方法によるマーカーの分類
マーカーは検出の方法や原理により次のように分類できる
発色マーカー・発光マーカー
光や色で目的クローンが識別できる
耐性付与マーカー
増殖を抑える化学物質存在下で、その化学物質を無毒化あるいは不活化する酵素遺伝子を発現させ、目的クローンを増殖させる
欠陥遺伝子相補マーカー
代謝欠損細胞で欠損している酵素遺伝子を発現させ、細胞を生存させる
致死マーカー
自殺マーカーともいう
そのまま、あるいは特定物質の添加により、マーカー遺伝子が氏安房にとって致死的に作用する
3) 汎用性の高いマーカー
GFP(緑色蛍光タンパク質:green fluorescent protein)
下村脩によって発見された
オワンクラゲのつくる緑色の蛍光タンパク質で、光を受けると緑色蛍光を発する
特別な修飾や酵素が不要で、行きたい細胞をリアルタイムで観察でき、被験タンパク質と融合させて、被験タンパク質の細胞内位置を知ることもできる
生物種全般で使用できる